未踏量子計測ユニット
未踏量子計測ユニット
量子計測という新たな「目」によって人類未踏の世界を拓く。
光や電⼦などがもつ量子性を利用した「量⼦波計測」によって、⼈類はこれまで⾒ることができなかった世界を覗き見ることができるようになってきました。そして今、計測データを処理するコンピュータアルゴリズムや量⼦コンピュータが発展を遂げるなかで、計測技術にもさらなる進化が待望されています。そこで、本ユニットで喫緊の課題に据えているのが、人類の新たな⽬となる「量⼦波先端計測」の開発です。量子技術と計測に関わる各分野の専門家が集結し、世界に先駆けてその開発と応⽤に取り組んでゆきます。
具体的な研究内容
先端量子計測に関する技術を研究開発し、応用・実装をめざす。
これまで開拓されてこなかった周波数領域の光子の光源や検出器の開発とともに、物理計測、生体イメージング、分光計測などに関わる新規なアルゴリズムや、機械学習を利用した大規模データ解析の研究開発を進めます。これらの研究成果によって、基礎科学に新たな領域を拓くとともに、医療、防災、産業、宇宙関連技術など幅広い分野への応用・実装をめざします。
ユニット専任教員
高輝度光量子揺らぎをプローブとした光計測
私の研究の目的は、光の量子揺らぎを活用して計測技術を高度化することです。量子揺らぎの魅力は、その多面的な性質にあると考えています。揺らぎは使い方や検出方法によって、単なるノイズにもなれば、古典的には実現不可能な新たな機能や性能をもたらすこともあります。私は特に、高輝度な波長可変光源が生み出す量子揺らぎの利用価値を明らかにすることで、最先端光計測にシームレスに量子効果を導入し、新たな計測の可能性を切り開くことをめざしています。そのために、純粋な量子光学の研究に留まらず、化学者や生命科学者との共同研究を実施しています。

衞藤 雄二郎 / 京都大学大学院理学研究科 准教授
学習院大学大学院自然科学研究科 物理学専攻 博士後期課程修了。専門は量子光学。高輝度光源の持つ量子揺らぎの性質解明と、その計測応用に関する研究に取り組んでいる。
大学院教育協力教員(令和7年9月現在)

物理学・宇宙物理学専攻(物理学第一分野) 教授
中 暢子
固体の高励起状態を光で操る。

物理学・宇宙物理学専攻(物理学第二分野) 教授・ユニット長
田島 治
ビッグバンより前の量子宇宙を測る!

物理学・宇宙物理学専攻(物理学第二分野) 教授
成木 恵
量子計測から質量の起源に迫る。

物理学・宇宙物理学専攻(宇宙物理学分野)准教授
栗田 光樹夫
地球から遠方宇宙までを観る。

地球惑星科学専攻(地質学鉱物学分野)教授
野口 高明
探査機が持ち帰った試料を測る。

化学専攻 教授
渡邊 一也
界面反応の仕組みを解き明かす。

生物科学専攻(生物物理学系) 教授
杤尾 豪人
量子センサーNMRで細胞を測る。

