理学部 学位授与の方針(ディプロマポリシー)

1.京都大学理学部は、さまざまな分野において、科学的で創造的な活動が出来る人材を育てることが社会から期待されています。そのような人材を育成するため、学士課程卒業にあっては、以下の点に到達していることを目標とします。

 
  1. 理学の基礎体系を修得している。
  2. 理学における個々の知識を総合化し、自ら考え、新しい知を吸収し創造的に展開する姿勢を備えている。
  3. 日常的な科学・技術の諸課題について、理学の知識を用いて科学的な解決方法を構想できる
  4. 理学の意義と重要性を理解し、その発展に寄与することを目指した行動ができる
  5. 理学に関する課題に取り組むための幅広い視野と教養を身につけ、異なる文化・分野の人々ともコミュニケーションできる
 

2.学士の学位は、入学後4年以上、系登録(所属専門分野(系) の決定)後2年以上在学し、卒業に必要な所定の単位数を修得した上で、「学士試験合格の認定(卒業)」を請求した者に与えます。


理学研究科学位授与の方針(ディプロマポリシー)*

*学位授与の基準を含む

 
 

修士課程

京都大学理学研究科修士課程は、幅広く深い専門知識を持ち、さまざまな分野で、科学的で創造的な活動が出来る人材を育てることが社会から期待されている。修士課程にあっては、以下の点を修了の基準とする。

 
  1. 修士課程にあっては、入学後2年以上在学して研究指導を受け、専攻科目について所定の単位数を修得し、かつ、本研究科が行う修士論文の審査および試験に合格した者に、修士の学位を与える。
  2. 修士課程修了にあっては、以下の点に到達していることを目標とする。
    1. 理学に関する高度な専門知識を習得し、世界水準の理学研究を理解することができる。
    2. 理学における個々の知識を総合化し、既成の権威や概念に囚われることなく、それぞれの専門領域において創造性の高い研究を行う素地ができている。
    3. 科学・技術的な課題について理学の知識を用いた解決策を提示でき、また、人類が現在直面している課題や将来直面する可能性のある課題についても、それを把握・予測し、広く深い科学的根拠に基づき解決方法を構想できる。
    4. 理学の意義と重要性を理解し、高い倫理性をもって、その発展に寄与することを目指した行動ができる。
    5. 理学に関して、物事を俯瞰する幅広い視野と教養を身につけ、異なる文化・分野の人々とも円滑にコミュニケーションできる。
 

博士後期課程

京都大学理学研究科博士課程は、高度な専門知識と深い洞察力を持ち、さまざまな分野において科学的で創造的な活動が出来る、研究者として自立した人材を育てることが社会から期待されている。博士課程にあっては、以下の点を修了の基準とする。

 
  1. 博士後期課程にあっては、3年以上在学して研究指導を受け、本研究科が行う博士論文の審査および試験に合格した者に、博士の学位を与える。
    ただし、特に優れた研究業績を挙げた者については、所属専攻の同意の下で、修士課程と通算して3年以上の在学をもって足りるものとすることがある。
  2. 博士後期課程修了にあっては、以下の点に到達していることを目標とする。
    1. 物事を俯瞰する幅広い視野と教養、高度な数理能力、理学の体系的・先端的知識を備え、それらを柔軟に応用する能力を身につけている。
    2. 理学に関する深い学識に基づき、既存の見方にとらわれない自由な発想力を発揮して、それらを創造的に展開して新たな知的価値を創出することができる。
    3. 科学・技術および広汎な社会的課題について理学の知識を総合して複数の解決策を提示でき、また、人類が現在直面している課題や将来直面する可能性のある課題についても、それを把握・予測し、広く深い科学的根拠に基づいて、柔軟かつ的確に対応できる高度な解決力を有している。
    4. 理学の意義と重要性を理解し、高い倫理性をもって、その発展に寄与することを目指した行動を通して、人や自然との調和ある共存に貢献できる。
    5. 理学に関して、物事を俯瞰する幅広い視野と教養を身につけ、その研究成果を世界に向けて発信できる高い能力を有している。