詳細つりあい条件を破るモンテカルロ・サンプリングの現状
日時
2017年1月25日(水曜日)16時30分〜18時00分
場所
理学部1号館106号室
講師
福島 孝治 氏(東京大学大学院総合文化研究科)
理学部・理学研究科の学生・教職員に開かれたセミナーです。
MACS スタディグループ参加者でなくてもお気軽にご参加ください。
開催報告
スタディーグループ7「自然科学における統計サンプリング」では、東京大学総合文化研究科の福島孝治氏を招き、セミナーを行いました。
自然科学の幅広い文脈で、それぞれの状態分布は陽には与えられていないが、各状態分布間の比率は既知である場合があります。そのような問題設定において、実際に知りたい状態分布を計算する方法としてのサンプリング、その一つの例としてMarkov chain Monte Carlo(MCMC)の導入から始まりました。”よい”サンプリングとは何かという視点から、詳細釣り合い、一般のMarkov chainの遷移行列に関して成り立つCheegerの不等式そしてPeskunの定理を説明していただきました。その後、詳細釣り合いを破った遷移行列を使ったランダムウォークや剛体運動を例に、MCMCにおけるサンプリング手法開発の最前線について詳しく紹介していただきました。(文責 太田洋輝)