[SG2025-3] 生命のダイナミクス：本物を観て（観察）そして考える（数理）

企画名

生命のダイナミクス：本物を観て（観察）そして考える（数理）

参加教員

教員名	所属	職名
高橋淑子（代表教員）	生物科学専攻	教授
國府寛司	数学・数理解析専攻	教授
荒木武昭	物理学・宇宙物理学専攻	准教授
伊丹將人	SACRA	特定助教（専門は物理）
稲葉真史	生物科学専攻	助教

企画の概要

動物の個体発生の様子をみてみよう。最初はたった１つの受精卵だった細胞が、その後細胞分裂を繰り返すうち、ふと気がつけば私たちのような立派なからだが出来上がっている。細胞達は昼夜休むことなくせっせと働き、巧妙にその形（形態形成）や性質（細胞分化）を変え、さらには自分の居場所までをも変えていく（細胞移動）。また近くや遠くの細胞と盛んに連絡をとり合うことで（細胞間相互作用やネットワーク形成）、体全体の「システム」を作り上げる。このような変化を総称して細胞ダイナミクスと呼ぶ。本SGでは細胞ダイナミクスをテーマにして、その理解を深めるため、分野をこえた議論を試みる。まずどのような細胞ダイナミクスがあるのかを観る。次にそのダイナミクスの理解を深めるための数理的アプローチを考える。メカノバイオロジー、神経ネットワーク、オシレーション（心拍、概日リズム、腸蠕動運動などの振動現象）などをキーワードにして、実験科学（Wet）と数理科学（Dry）の融合による相乗効果を体感する。論文をじっくり読み込みながら、２３週間に一度のペースで、教員と学生が一緒になって理解を深める。あらかじめ勉強する論文の著者である外国人研究者を招へいし、研究者の「パッション」をとおして国際的な感覚を体感する。学生と教員がフラットな立場で議論する楽しさを経験する。単位や成績はなし。議論しながらサイエンスを深めていく「贅沢」を求めたい。