企画名

みんなで学ぶ数理物理
 

参加教員

教員名 所属 職名
楠岡誠一郎 (代表教員) 数学・数理解析専攻 教授
谷村吉隆 化学専攻 教授
伊丹將人 サイエンス連携探索センターSACRA 特定助教
 

企画の概要

 数理物理は理論物理学において重要なことは当然であるが, 数学にとっても研究の方向性を考える上で重要な研究テーマである. しかし, 数学と物理では研究の目標が少し異なり, 数学においては厳密な論理展開による理論構成を目標とするが, 物理では実際の現象の説明するための理論構成を目標とする. そのため, 立場によって何が解決済みで何が未解決であるのかが異なることがある. このスタディーグループではそれぞれの立場からの”理論”を知ることによって, 分野間の相互理解を深められるような場としたい.
そういう情報提供を積極的に行える参加者を歓迎する.

 

説明会資料

4/28(金)のスタディグループ説明会資料はこちら
 

実施期間・頻度

定期的にセミナー形式で行うセミナー型や, 特定の時期に集中的に行う自由設計型など考えられる. 参加者の都合にもよるため, メンバーが決まった後に相談の上決める.

問い合わせ先

楠岡 誠一郎  kusuoka*math.kyoto-u.ac.jp
(*を@に変えてください)
 

スタディグループへの登録は締め切りました。
関心のある方は macs *sci.kyoto-u.ac.jp(*を@に変えてください)までご連絡ください。

 


活動報告

活動目的・内容

 数理物理学は、理論物理学においてはもちろん重要であるが、数学においても研究の方向性を考える上で重要な研究テーマである。このスタディーグループでは数理物理学に興味のある学生を広く募り、専攻や学系の枠を超えたメンバーで自主ゼミの行うことによって、それぞれの分野からの問題意識を共有することが目的であった。
 活動内容としては、登録学生に自主ゼミのテキストの候補を挙げてもらい、それぞれのテキスト(テーマ)に対する学生の興味に基づき、自主ゼミのグループ作りを行った。活動を行ったのは、大偏差原理をテーマとしたグループと、代数的場の量子論をテーマとしたグループである。参加者の都合などで活動できない週もあったが、原則それぞれのグループが毎週活動を行った。複数の自主ゼミに参加する、興味の幅の広い学生もいた。
 活動目的の部分でも述べた通り、このスタディーグループでは専門知識の習得よりも、分野間の交流に重点をおいている。そのため、セミナーでは進度についてはあまり意識をせず、聴衆が自由に質問を行い、それぞれの分野における印象などを述べ合う場面が多数みられた。

 

活動成果・自己評価

 このスタディーグループは昨年度のSG2022-10の後継に当たるものであるが、昨年度参加してくれた学生が引き続き参加してくれたこと、自主ゼミのテーマの1つである大偏差原理に興味をもった確率論に関係する学生が複数参加してくれたことなどから、十分に多くの学生が活動することができた。また、2つのテーマでそれぞれ毎週自主ゼミを開催できたので、十分に有意義な活動が出来たと言って良いと思う。一部の学生はこの自主ゼミで学んだことを自身の研究に生かしている様である。また、他専攻の学生との情報交換によって見識を広めることを楽しんでいる様な学生も複数いた。これらはこの活動の大きな成果と言えると思う。
 一方、予定が合わず参加できない学生がいたこと、複数の学生が興味をもったテーマであるが少人数であり、発表者が決まらずに結局開催できなかった自主ゼミがあったことは残念である。専攻や学系を超えて行う自主ゼミであり、さらに数理物理は数学と物理にまたがる研究テーマであるため、発表に対する心理的なハードルが高いと感じられる。学生それぞれの研究室での活動ではなく、あくまで自主ゼミであり、気軽に活動する場という認識を広めていきたいと思う。

 

参加メンバー

氏名 所属 職名・学年
楠岡誠一郎(代表教員) 数学・数理解析専攻 准教授
谷村吉隆 化学専攻 教授
伊丹將人 サイエンス連携探索センターSACRA 特定助教
Leonardo Wimmer 物理学・宇宙物理学専攻 B3
綾 朝弘 数学・数理解析専攻 D1
蛯名真久 数学・数理解析専攻 D2
岸広登 理学部 B4
北川 拓実 数学・数理解析専攻 M1
Nguyen Xuan Ung 物理学・宇宙物理学専攻 B3
下村顕士 物理学・宇宙物理学専攻 M2
菅原 一貴 地球惑星科学専攻 B4
鈴木隆人 理学部 M1
武内槙志 数学・数理解析専攻 M1
竹田航太 数学・数理解析専攻 D2
田中敢 数学・数理解析専攻 M1
中本那央 理学部 B3
林 大寿 化学専攻 D2
廣田 竣介 数学・数理解析専攻 M1
前田泰輝 数学・数理解析専攻 M1