令和3年度のサイエンス倶楽部デイを機に、新たに「理学研究科銀楓賞(ぎんぷうしょう)」を創設し、理学分野における顕著な研究成果を挙げ、理学研究科サイエンス倶楽部 デイにおいて、理学に関心を持つ方々に向けて優れた研究発表を行った博士後期課程学生 を顕彰することにしました。
初回になる今年度は、研究交流会参加者の投票結果をもとに選考が行われ、5名に授与 されることになりました。表彰式は令和4年2月14日と17日に行われました。
受賞された方々とその対象となった研究発表演題は以下のとおりです。
- 池田 湧哉 さん(数学・数理解析専攻 数学系)
「 量子群と幾何学」 - 村山 陽奈子 さん(物理学・宇宙物理学専攻 物理学第一分野)
「強相関電子系における回転対称性の破れを伴う新奇量子相の解明」 - 反保 雄介 さん (物理学・宇宙物理学専攻 宇宙物理学分野)
「せいめい望遠鏡で探る爆発に満ちた宇宙の姿」 - 中田哲 さん (数学・数理解析専攻 数学系)
「 絶対起こりえない事を証明するには?」 - 大井川 智一 さん (地球惑星科学専攻 地球物理学分野)
「シミュレーションで見る極域の超高層大気~大気密度の謎に迫る~」
賞創設趣旨
本研究科では、2016年度から若手研究者の育成に資することを目的として、寄附金に よる奨学金制度を定め、各専攻から成績優秀な大学院生を選考して奨学金を支給してきま した。サイエンス俱楽部デイは奨学生がその研究成果を寄附者の方々に報告する場でした。
今年度はサイエンス倶楽部デイを拡大して企業や国立の研究機関の方々にも参加してい ただき、産学交流を図る場として開催しました。学生及び若手研究者にはそれらの方々と の意見交換等の交流を通して自分の進路・キャリアパスを考える機会となることを期待し、 一方で企業からの参加者には、基礎科学の醍醐味である純粋に科学を楽しむ学生の姿を感 じていただき、理学研究科への理解を深めてもらうことを目指しました。
このような趣旨から、広く研究発表参加者を募集する形とする一方で、参加される学生 の励みになることを期待して理学研究科銀楓賞を創設しました。
令和4年2月吉日
理学研究科長 國府寛司