理学研究科と京大オリジナル株式会社は、高度科学人材の育成とイノベーションの創出を目指して「京都大学理学共創イノベーションコンソーシアム」を産業界と共に推進しています。その活動の一環として、2024年12月12日に第5回サイエンス講座を開催しました。当日はハイブリッド形式で実施し、会場15名(理学研究科セミナーハウス)、オンライン30名超の方々にご参加をいただきました。
この講座では、理学研究科の研究者が登壇し、分野の最新研究やそれを支える技術についてわかりやすく解説します。会員企業の皆様は、理学分野の最新動向だけでなく、それに関連する技術やデータ解析の進展に触れ、産業界との新しい連携の可能性を発見することができます。また、学生にとっては理学と産業界の架け橋としての役割を実感できる貴重な機会になるものです。
今回は「原子の目で見る物質表面の化学」と題して、3名の研究者が講演を行いました。1人目の奥山弘准教授からは、分⼦を直接⾒ながら表⾯上の反応過程を調べる研究について最新の成果が紹介されました。2人目の八田振一郎助教からは、超薄膜を光電⼦分光法で計測・評価するような研究についてお話しいただきました。最後に渡邊一也教授からは、超⾼真空下の⾦属表⾯を対象として、⾮線形分光法により明らかとなった⽔の特性について紹介されました。
普段はあまり触れることのない研究分野について、参加者からは質問が飛び交いました。また、終了後の懇親会でも登壇者を囲み、会員企業や学生らと熱心に意見交換が行われました。
今回のイベントを通じて参加者の結びつきが一層深まり、コンソーシアムの協力体制がより強化されたと考えております。
https://www.sci.kyoto-u.ac.jp/ja/news-390
写真は左から奥山弘准教授、八田振一郎助教、渡邊一也教授。