企画名

物理と生物をつなぐ
 

参加教員

教員名 所属 職名
佐々真一(代表教員) 物理学・宇宙物理学専攻 教授
御手洗菜美子 ニールスボーア研究所/SACRA学際融合部門 客員教授
寺川剛 生物学専攻 助教
立川正志 横浜市立大学 准教授
 

企画の概要

 近年の生命科学の研究では、物理や数理を用いた理論的アプローチが重要になっており、物理と生物の橋渡しをできる研究者が求められている。本SGでは、主に細菌を対象にした古典的な論文を題材にしつつ、転写翻訳過程、遺伝子発現制御ネットワークなどの細胞内の分子過程から、細菌とウィルスの相互作用まで、様々な時間、長さスケールの生命現象を、数理的アプローチで取り扱えるようになることを目指す。特に、これまで物理や生物のどちらか片方だけを主に学んできた学生でも、分野の枠をこえた学際的な議論ができるようになることを目的とする。

 SGの前半(5月―8月)では、御手洗氏による講義が中心となる。講義内容は以下を予定している。5―6月の3回分(5/19, 6/2, 6/16)をオンライン(金曜5限)で行い、5回分の対面講義を7月最終週に行う。(7/27 (火) 3限、4限7/26(水)3限, 7/27(木)3限, 7/28(金)3限、4限(談話会)) また、対面では、講義に加えて、議論の時間も十分にとる。
 

  1. 遺伝子発現
    • 確率過程として記述する
  2. 遺伝子発現制御機構
    • 力学系として記述する
  3. 遺伝子突然変異
    • まれな現象と指数成長の数理
  4. 細胞内のフィードバック制御
    • 散逸構造:多重安定性、振動、順応
  5. 細菌とウィルスの競争と共存
    • 力学系から空間構造まで

2023年度SGの後半(10月―1月)については、最先端論文を読みながら、具体的な研究課題に取り組むことを目指す。

 

説明会資料

4/28(金)のスタディグループ説明会資料はこちら
 

TA雇用の有無

単位認定あり; TAは検討する。
 

その他、特記事項など

とくになし
 

問い合わせ先

佐々 真一 sasa*scphys.kyoto-u.ac.jp
(*を@に変えてください)
 

スタディグループへの登録は締め切りました。
関心のある方は macs *sci.kyoto-u.ac.jp(*を@に変えてください)までご連絡ください。

 


活動報告

活動成果・自己評価

 講義は活発な議論がありつつ、楽しく学ぶことができた。また、SGの後半については、具体的な課題について、ゆっくりと議論をすすめた。特に、講義でも紹介されたkinetic proof reading について、プログラムを書いて、エラーコレクションが実際にできていることを具体的に確認した。エネルギー論的考察を踏まえ、様々なトレードオフを情報論的観点から議論する基盤を獲得した。

画像
SG2023-2

対面講義を除いて、zoom で議論を行った。議論の様子は録画され、参加者に共有された。以下は、とある日のzoom 画面の一部である。

SG2報告会資料ダウンロード

参加メンバー

氏名 所属 職名・学年
佐々真一(代表教員) 物理学・宇宙物理学専攻 教授
御手洗菜美子 ニールスボーア研究所/SACRA学際融合部門 客員教授
寺川剛 生物学専攻 助教
立川正志 横浜市立大学 准教授
角祐大郎 物理学・宇宙物理学専攻 M2
Nguyen Xuan Ung 物理学・宇宙物理学専攻 B3
鈴木隆人 理学部 M1
筒井涼輔 理学部 B3
中牟田旭 情報学研究科 M1
林 大寿 化学専攻 D2
林 泰瑶 理学部 B4
松村 大毅 物理学・宇宙物理学専攻 M2
松本 健心 物理学・宇宙物理学専攻 M2
栁澤 優介 物理学・宇宙物理学専攻 D1