企画名

コンピュータでとことん遊ぶ

 

参加教員

教員名 所属 職名
藤 定義(代表教員)  物理学・宇宙物理学専攻   准教授
松本 剛 物理学・宇宙物理学専攻  

助教

竹広 真一 数理解析研究所 准教授
  

企画の概要

 このSGの目的は,学生たちにその自由な発想で計算機を活用する場,人的ネットワークを提供し形成して,コンピュータの主体的で新奇な活用のための基盤を学生たちに培うことであり,またその支援にある.このSGは,あくまで主体は学生である.

 2018年度と2019年度には、学生主体位の活動とその支援を企画の目的とした。手探りで試行錯誤が続いているが、学生による本読みや電子工作、ワークショップの開催など漸く活動のスタイルができつつある.ただし,参加者が大学1回生から大学院D3の学生まで広範であるために,課題を主体的に選んでグループワークを行うことはまだ十分ではない.教員の側の支援の具体的方法に検討が必要であること痛切に実感しているのが現状である.

2020年度はコロナ禍対応で,原則リモートでの活動であったが,個々人がロボットや3Dグラフィックスを使って様々な取り組みを行い,月2回程度のzoomを使った打ち合わせで報告しあう活動となった.

 2021年度もコロナ禍対応で,原則リモートでの活動であったが,3D動画や音楽を自作するゲーム作成するグループとFPGAを用いたコンピュータ作成班に分かれて様々な取り組みを行い,月1回程度のzoomを使った打ち合わせで報告しあう活動となった.また,年度末に向けてリモートでのセミナーや電子工作のワークショップも企画中である.

 2022年度はこれまで4年間の活動を継続しつつできれば対面での活動を中心として、引き続き学生の自主的な活動とその支援をメインとするスタイルを続ける。具体的な支援として,このSGの教員にそれぞれのコンピューティングに関連した興味や手法をセミナーで提供していただき,学生の興味に応じた課題の解決へのアドバイスを行っていただく.また,積極的に学内外の専門家にもセミナー等を通して参加いただく.学生には,専用のPCや情報環境機構のクラウドコンピュータを利用した遊びの場(開発環境)を提供することを考えている.更に,積極的に学外への情報の発信や話題の提供なども行うこと検討する.
 

実施期間・頻度

学会シーズン等を除く通常期は月2回程度のゼミ.加えて,自主的なグループ活動(特に学部学生との交流や主体的な計算機の活用)ができるように支援していく.他のコンピュータを用いるSGに参加している学生間の交流の場としての役割を果たすこと期待する
 

TA雇用の有無

参加学生が希望した場合、ゼミ時間を対象に雇用。
 

その他,特記事項など

2018年度と2019年度は他学部や他研究科の学生の参加を認めていただいた.2022年度も引き続き他学部や他研究科の学生の参加希望があれば受け入れたい.また,他のSGで得られた成果などの一部を可能な範囲で活用していきたいと考えており、一部の活動成果はホームページで公開している。将来的にはBYODの活用(学生の独自活用,講義での活用)方法の提案や,地域貢献として小学校でのプログラミングへの協力ボランティアなどができるような,サークル活動へ発展することを期待している.
 

問い合わせ先

藤 定義  toh*scphys.kyoto-u.ac.jp
(*を@に変えてください)
 

スタディグループへの登録は締め切りました。
関心のある方は macs *sci.kyoto-u.ac.jp(*を@に変えてください)までご連絡ください。

 


VR 班

FPGA 班

活動報告

活動目的・内容

 このSGの目的は,学生たちにその自由な発想で計算機を活用する場,人的ネットワークを提供し形成して,コンピュータの主体的で新奇な活用のための基盤を学生たちに培うことであり,またその支援にある.このSGは,あくまで主体は学生である.
 活動目的を実現するためには、学生の希望や関心に応じて自主的にグループを作る環境が必要である。2022年度はコロナ禍中ではあったが、年度初めは比較的感染が収まっていたため、対面での活動が可能となり、グループ活動ができるようになった。
 グループとしては、昨年度からの継続である3Dグラフィクス&VR班とFPGAを用いたコンピュータ自作(FPGA)班に加え、水泳のスカーリングに着目して流体力学的な解明を目指す水泳班とVR班から派生した多様体上の移動を扱う幾何学班がそれぞれ活動を行った。

 

活動成果・自己評価

 3Dグラフィクス&VR班(VR班)はコンピュータ上の仮想現実の実現に向けて、ムービングセンサー用いた運動データの収集やドローンによる映像の取り込みを行った。更に、CG分野で回転作用素として用いられるクォータニオンの発展であるデュアルクォータニオンとオイラー角表現を可視化して比較することでこれら作用素の性質の理解を深めた。幾何学班では、VRでのプレーヤーが多様体上を歩く場合に、足下のみ表示すればR3に埋め込めない多様体でもその上を歩いているように感じることができるが、正方形の地図の辺を貼り合わせることによって,様々な二次元曲面を表現できることを利用して、プレーヤーがどのような多様体上を歩いているのか推測することができることを確かめた。
 FPGA班(FPGAは自由に論理回路を構築できるハードウェア)は,FPGAを触って,コンピュータへの理解を深めることを目指した.現代のコンピュータは高度に抽象化されているが,その理解を深めるためには低レイヤーの構造から学ぶことが有効であると考え、FPGAを触って論理回路レベルからコンピュータの原理について学んだ。.FPGAで加算器を構築し,7セグメントLED上で足し算を実行させたり,位相同期回路を用いてLEDを周期的に点滅させたりして遊んだ.
 水泳班は、圧力センサーを用いて実際に泳いでいる時の圧力変動を測定して、この結果を再現する数値モデルを検討した。埋め込み教会法を用いたシミュレーションを行い、放出される渦と物体(手)との相互作用の寄与が大きいことを確かめた。筑波大の高木グループと結果について議論を行った。
本年度は対面の活動が可能となったため、本SGの目的である学生の主体的な活動を行うことができた。この結果それぞれの班が当初の目標と一年を通じて取り組めたことは評価できる。

報告会資料ダウンロード(1.26 MB)

参加メンバー

教員名 所属 職名
藤 定義(代表教員) 物理学・宇宙物理学専攻 准教授
松本 剛 物理学・宇宙物理学専攻 助教
竹広 真一 数理解析研究所 准教授
明石大輝 物理学・宇宙物理学専攻 M2
阿部航大 数学・数理解析専攻 M1
位田 稜弥 理学部 B1
今井稀温 地球惑星科学専攻 M2
岸広登 数学・数理解析専攻 B3
木南武 その他 生命科学研究科 M2
衣笠公陽 数学・数理解析専攻 M2
糀谷 暁 化学専攻 M2
近藤尚紀 数学・数理解析専攻 M2
竹田航太 数学・数理解析専攻 D1
中 七海 地球惑星科学専攻 D2
長岡 祐太郎 理学部 B2
林 大寿 化学専攻 D1
正木敬梧 物理学・宇宙物理学専攻 M1
三浦憂 物理学・宇宙物理学専攻 M1
吉村恵慈 その他 農学部 B2