第27回MACSコロキウム

 

開催案内

日時

2024年11月25日(月)14:45〜18:00

 

開催場所

北部総合教育研究棟 益川ホール (対面のみ)
 ⇒アクセス 建物配置図(北部構内)【13】の建物

 

プログラム

14:45〜15:00

ティータイムディスカッション

15:00~ 16:00

講演1

「量子力学による統計力学の基礎づけ」

濱崎 立資 博士

理化学研究所 開拓研究本部 非平衡量子統計力学理研白眉研究チーム 理研白眉チームリーダー

 

 ミクロな量子力学とマクロな熱力学をつなぐ量子統計力学はこれまで大きな成功を収めてきたが、実はそのミクロからの正当化は未だ存在しない。特に、「ミクロな量子ダイナミクスのみから、マクロ系が長時間後に熱平衡状態に緩和することを導出できるか」は、 von Neumann の1929 年の論文に始まる歴史ある問いである。一方、近年、人工量子系の実験技術の発展により、この問題が再び注目を集めている。本講演ではこうした量子統計力学の基礎づけに関する現代的な理解を、私の研究も交えつつ解説したい。

16:15〜17:15

講演2

「学際融合で進める宇宙時代のシスルナ科学へ」

榎戸 輝揚 博士

京都大学理学研究科 物理学・宇宙物理学専攻 物理学第2教室 准教授

 

 皆さんの体を、宇宙の彼方からやってきた宇宙線で生じる空気シャワーの目に見えない粒子が、常に通り過ぎています。この宇宙線は今でも、自然界の不思議な現象や、人類の未来に関わるトリックスターになっています。私達は、宇宙線が雷雲と反応して生じる雷雲ガンマ線をシチズンサイエンスで観測したり、月に宇宙線がぶつかって発生する中性子を用いた水資源の探索プロジェクトや月周回機で中性子の寿命を測定する素粒子実験を進めています。物理学を軸にしつつ学際融合で進める研究を紹介します。

17:15~18:00

継続討論会 コロキウム講演者との情報交換会

  

備考

・本コロキウムは理学部・理学研究科の学生・教職員が対象ですが、京都大学・理化学研究所に在籍されている方はどなたでもご参加いただけます。
・問い合わせ先:macs*sci.kyoto-u.ac.jp(*を@に変えてください)