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1回目

yamamoto.jpg (180×223)山本斎 相談室員

山本:今みたいな話、難しいんですけど。どうしましょうか。まず私は相談室に平成24年4月から務めさせてさせていただいております、山本と申します。今の専門は、臨床心理学で、臨床心理士として理学の学生さんにかかわらせていただいています。どのようなことを話せばいいでしょうか。相談室のことを話せばいいのか、私自身のことを話せばいいのか…?

 

三輪:そうですね。相談室の話はガイダンスであるでしょうから、そうではない方をお願いします。

山本:じゃあ、相談室のサイトなどにも自己紹介として載せているんですが、それをきっかけに来てくださる学生さんもいらっしゃるので、私の経歴を簡単に紹介したいと思います。私は、はじめは総合人間学部に入りまして、修士までは生物学を専攻しておりました。卒業研究は、蝶の分子系統解析をやって、アゲハの仲間のウスバシロチョウっていう蝶やその近縁の種を、全国各地や、ロシアのほうとかから取り寄せて、ミトコンドリアDNAの解析をして、系統樹を書いて、そのウスバシロチョウがいつ頃日本にやってきたかということを調べました。修士の時は、ここの動物学教室ご出身の藤堂剛先生に指導していただいて、サーカディアンリズムの研究をしました。ゼブラフィッシュのperiod遺伝子という時計遺伝子をまず単離してきて、そのタンパク質がどんなふうに、1日の中で、増減して…あの、もう、あんまり覚えてないです(笑)。体内時計っていうのは、なんか特定の物質が一日の中で、ある程度増えたら減り始めるみたいなネガティブ・フィードバックの仕組みでできていて、そのうちのperiod遺伝子っていうのを、解析しようとして、あまりうまくいかなかった。なんかそれも、私が分野を変わったきっかけになってるかもしれませんけど。とにかく成果が出なくって。

西村:そういうことあるよ。

山本:というので、修士の時に、私自身はほんとにこの分野に向いてるんだろうかっていうのをすごく考えさせられました。どこまで話そうかな。長くなっちゃったら困るんですけど。もともと私は、文系科目がすごくよく出来て、理系科目はダメだったんです。

長田:でも理系にしちゃった?

山本:はい。そうなんです。

長田:それ私とまったく一緒ですね。

山本:ああ、そうですか。…でも、先生は!

長田:いやいやいや、もう、まさに数学は不得意中の不得意で。未だに黒板に書いてたりするときに、先生それ間違ってますとかって言われても、どこが間違ってるかわかんなかったりするんですよね。…まあ、いいですけど。はい、どうぞ。

山本:ああ、それでも長田先生になれるんですね!私はほんと、全然でしたね。でも、たまたま私が小学校高学年ぐらいまで父親がここにいましたし、家も近いので、京大理学部っていうのが、ずっと気になる存在だったんです。だけど、文系科目しかできないっていうことで、総合人間学部に入って、京大で理系の勉強をすることになりました。…多分あんまり考えてなかったんだと思います。大学に入って、勉強をしていれば大学院に受かるぐらいまではできるんですけども、実際に大学院生として研究を進めていくっていう時に、壁にぶち当たりました。自分はほんとにこれがやりたかったのかっていうことをぐるぐる考えて、ほんとにしんどい2年間を過ごしました。けれども、生物の実験系の研究室がすごくいいと思うのは、みんないつも一緒にいますよね。すごくしんどかったですけど、先輩も、先生も、いつも何でも話せる関係だったので、今やっていることに興味が感じられないっていうようなことまでも相談できたりしたのはありがたかったです。そうやって先生や先輩、いろんな人と話をするなかで、M2の時に教育学部の3年次編入を受けてみることにしました。それで、修士を取ってから教育学部の3回生になって、そのままずーっと行って、今に至ります。めぐりめぐって本当にやりたいことを仕事にできて良かったと思っています。

三輪:さて、ここからは、新入生に対して言いたいことを何でも話していただくということにしましょう。西村先生の話とか、今の山本さんの話にそういったことも出てきたかとは思いますけれども。國府さんからどうぞ。

 


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