畠山琢次教授(化学専攻)が第5回ジャパンリサーチフロントアワードを受賞しました。
2004 年、2007 年、2012 年、2016 年、(2020 年はコロナにより中断)に続き5 度目の発表となる本賞は、全世界 12,726 の先端研究領域(リサーチフロント)から、日本の貢献が高いと認められる11 のフロントと、その中で顕著な功績が認められる日本の研究機関所属の研究者のうち2001 年以降に学位取得をされた11 名の受賞者が選出されました。
受賞フロント名
多重共鳴型TADF材料による高効率・高色純度有機ELデバイスの開発
受賞コメント
2013年に多重共鳴効果の着想を得て,翌年,基礎特許を出願しました。その公開に合わせて最初の多重共鳴材料を学術論文として発表し, 2016年には多重共鳴型TADF材料を報告しました。
2018年から,有機ELディスプレイにおいて多重共鳴型蛍光材料の実用が進みましたが,同時に,多くの海外企業や大学の研究者が参入することで熾烈な開発競争が始まりました。以来,研究者としての苦労は多いのですが,その競争が今回の受賞に繋がったと思えば,少し報われる気がいたします。今後は,多重共鳴型TADF材料としての社会実装を目指して研究を進めていきたいと思います。