受賞者

ブノワ・コリンズ(数学・数理解析専攻 教授)

業績題目

「自由確率論とそのランダム行列への応用」

研究業績成果の概要

ランダム行列は成分が確率変数であるような行列であり、自由確率論とは非可換な確率変数を扱う作用素環論であるが、ランダム行列と自由確率論との関連が見出され活発な研究がなされてきている。受賞者はハール測度に従っているユニタリランダム行列の期待値の計算の系統的な手法を与え、組合せ論と表現論とを駆使してワインガルテン解析の基礎付けを与えた。またその応用として、量子情報理論の分野で、エンタングルメントのクラス分けに成功している。さらに、組合せ論分野の長く未解決であった有限グラフのランダム被覆のスペクトルに関する予想(Alon 予想)を、自由確率論のアイデアを持ち込むことで解決した。

研究者コメント

私の研究は長期にわたる共同研究が元となっています。2014年に京都大学に着任して以来、研究や国際交流で多くのサポートをしていただきました。サポートしていただいた京都大学、日本の方々に深く感謝いたします。

画像
研究概要_コリンズブノワ

 

 

 


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