数学・数理解析専攻 高棹圭介 特定准教授が、2019年度日本数学会賞建部賢弘特別賞を受賞しました。

 

受賞者
高棹 圭介(数学・数理解析専攻 特定准教授)

 

業績題目
「体積保存平均曲率流の弱解の研究」
(英訳:Studies on weak solutions to volume preserving mean curvature flow)

 

当該研究内容

体積保存平均曲率流方程式とは、平均曲率流方程式に「解である曲面に囲まれた集合の体積が時間に依存しない」という保存条件を課した曲面の運動方程式です。 シャボン玉の動きを記述するようなものだと思ってもらえばよいかと思います。 この方程式では、体積保存条件を付けたときに現れる非局所項の良い評価が知られておらず、弱解の存在に関しては、minimizing movementと呼ばれるクラスでしか得られていませんでした。

本研究では、非局所項の良い評価が得られるようなフェイズフィールド法を用いることでminimizing movementよりも主張の強い存在定理を得ることが出来ました。

  

コメント

このような名誉ある賞を頂けて光栄です。
選考に携わって下さった先生方に深く感謝いたします。
今回の受賞を励みとしてより一層研究に励みたいと思います。

  

授賞式は、2019年9月18日(水)に、日本数学会2019年度秋季総合分科会(金沢大学角間キャンパス)で行われました。

 

日本数学会賞建部賢弘特別賞
https://mathsoc.jp/publicity/takebe2019.html