実験データに基づく遺伝子制御構造・動態の解析

日時

2017年2月22日(水曜日)16時30分〜18時00分

 

場所

理学部1号館106号室

 

講師

粟津 暁紀氏(広島大学 理学研究科 数理分子生命理学専攻)

 

理学部・理学研究科の学生・教職員に開かれたセミナーです。
MACS スタディグループ参加者でなくてもお気軽にご参加ください。


開催報告

スタディーグループ7「自然科学における統計サンプリング」では、広島大学理学研究科の粟津暁紀氏を招き、セミナーを行いました。

 

生体内の階層をまたがるシグナル伝達の最も小さいスケールを、DNA塩基配列とヒストンからなるヌクレオソームを舞台としたmRNA転写機構におく視点を導入することから始まりました。その後、大きく分けて3つの、実際の細胞のデータに基づく研究を紹介していただきました。具体的には、一般のDNA配列とヌクレオソーム形成位置の相関について線形モデルを使った特徴配列抽出による解析、引き続いて、DNA配列の繰り返し構造とヌクレオソーム形成位置の相関についてクラスタリングを用いた解析を説明していただきました。最後には、シロイヌナズナのmRNA発現量データの注意深い統計解析を通して得られた、発現量に関する負の二項分布やベキ分布について、実験の専門家を始めとする様々な背景を持つ参加者を交えて活発な議論が続きました。(文責 太田洋輝)