企画名

自然科学のためのカテゴリー理論

参加教員

教員名 職名 所属
佐々真一 教授 物理学・宇宙物理学専攻
岸本大祐 准教授 数学・数理解析専攻
高田彰二 教授 生物科学専攻

関連専攻

専攻名  
数学・数理解析
物理学・宇宙物理学
地球惑星科学
化学
生物科学
●:参加教員の専門分野(所属専攻)・学生を募集する主な分野(専攻)
○:学生・教員から希望があれば参加可能な分野(専攻)
 

実施期間(開講曜日・時間等)

年度・期 開講曜日 時間 場所
平成28年度 後期 未定 未定 セミナー室

企画要旨・目的

自然科学における様々な理解の仕方(モデル化や理論)について、個別の対象を超えた枠組みをあたえる可能性として、カテゴリー理論を学ぶ。特に、自然科学の様々な例を通じて、幅広い自然科学者やそれを目指す学生が各専門分野を超えて新鮮な議論をすることを目指す。具体的に、まず、2011年のPLOSone論文”Category Theoretic Analysis of Hierarchical Protein Materials and Social Networks”を読んで、理論の雰囲気を掴む。次いで、教科書”Category theory for the Sciences” (David I Spivak, 2014) を輪講する。

 

問い合わせ先

佐々真一 sasa*scphys.kyoto-u.ac.jp
(*を@に変えてください)
 


活動報告

 物理学を学んだり、研究したりするとき、圏論に接することはない。そういうトピックスに関わる物理の研究分野もあるが、少なくとも私は圏論が研究で関わったことは一度もない。それでも、圏論という言葉は学生時代から何度となく聞いていたし、本も持っていた。普遍性を大事にした対象の捉え方として実は僕たちの研究動機に近いかもしれない、と気にもなっていた。ただ、本を斜め読みして分かるようなものではなく、きちんと勉強する機会がないままに時間が過ぎた。
 

 SGの企画を考える際、「学生時代の自分が、自分の研究を離れて参加したいと思えるものは何か」という視点から考えた。そこで浮かんだのが圏論である。文献を調べると「自然科学者のための圏論」という本が出ていた。できる限り分野外の人にも理解してもらおうという意欲が分かる本だったので、これを読むなら何とかできるかもしれない、と思った。
 

 実際、文を追うことはできるのだが、それが何を言っていることになっているのか、しっくりこないことが多かった。そこで数学教員からあの手この手で説明をしてもらい、まぁ、分かった気になることが週に1回あれば楽しいじゃないか、という感じで回を重ねていった。
 

 今のところ、圏論が何たるかは、僕はまだほとんど分かっていない。「普段使っていない頭の使い方をする」という頭の体操を放課後のサークル活動として毎週やっているような感じだった。忙しいときには参加しにいくのが時間的に辛いときもあったけれど、参加すればいつも楽しかった。こういうのも何となくサークル活動に似ているかもしれない。学部生から教員まで幅広く参加していたが、学部生の方が僕より理解していたこともあるかと思う。普段のゼミでは絶対にありえないことである。
 

 はっきりした目的はないし、共同研究を狙っているわけでもない。何となく勉強したいものを好奇心駆動で勉強する。学生時代の僕がそうあったことを「MACSの企画」としてやっている。この先どのように展開していくのかは分からない。もう少しだけ、ゆるりとした頭の体操的なことは続けたい。そして、こういう普通でないところから、「何か」が出てくればもっと楽しくなるだろう。ときどき、その「何か」のことを考えることもあるけど、意識するとダメなことは経験上知っているので、当面、目先のことだけみて関わっていこう。
 

代表教員:佐々 真一(物理学・宇宙物理学専攻)
 

参加メンバー

氏名 職名・学年 所属
佐々 真一(代表教員) 教授 物理学・宇宙物理学専攻
岸本 大祐 准教授 数学・数理解析専攻
高田 彰二 教授 生物科学専攻
山田 道夫 教授 数理解析研究所
石塚 裕大 MACS特定助教 数学・数理解析専攻
太田 洋輝 MACS特定助教 物理学・宇宙物理学専攻
久保 進太郎 M2 生物科学専攻
松田 祥伸 M2 工学研究科 電子専攻
井上 篤生 M1 物理学・宇宙物理学専攻
久保 尚敬 M1 物理学・宇宙物理学専攻
八角 繁男 M1 物理学・宇宙物理学専攻
小林 健生 B4 理学部
今村 悠希 B2 理学部
田中 敬也 B1 理学部