[SG1]データ同化の数理と応用:理論モデルとデータをつなぐデータサイエンス

(上図:理研AICSデータ同化チームより提供)

参加メンバー

氏名 職名・学年 所属
坂上 貴之(代表教員) 教授 数学・数理解析専攻
余田 成男 教授 地球惑星科学専攻
三好 建正 チームリーダー 理研
石塚 裕大 MACS特定助教 数学・数理解析専攻
高嶋 梨菜 D2 物理学・宇宙物理学専攻
上野 賢也 M1 生物科学専攻
岸 達郎 M1 物理学・宇宙物理学専攻
佐藤 道矩 M1 物理学・宇宙物理学専攻
清水 雄貴 M1 数学・数理解析専攻
高橋 武志 M1 地球惑星科学専攻
藤田 和樹 M1 物理学・宇宙物理学専攻
我如古 卓矢 B4 理学部
橋本 隼人 B4 理学部
藤本 勝弥 B4 理学部
GUO NAIXU B1 工学部

 


[SG2]赤外・テラヘルツイメージングによる非平衡開放系の揺らぎや生命動態の数理的研究

参加メンバー

氏名 職名・学年 所属
田中 耕一郎(代表教員) 教授 物理学・宇宙物理学専攻
高橋 淑子 教授 生物科学専攻
山本 潤 教授 物理学・宇宙物理学専攻
長田 哲也 教授 物理学・宇宙物理学専攻
高瀬 悠太 MACS特定助教 生物科学専攻
清水 将裕 D2 生物科学専攻
草場 哲 D1 物理学・宇宙物理学専攻
坂田 諒一 M1 物理学・宇宙物理学専攻
佐成 晏之 M1 物理学・宇宙物理学専攻
大木 圭佑 B4 理学部

 


[SG3]自然科学のためのカテゴリー理論

活動報告

 物理学を学んだり、研究したりするとき、圏論に接することはない。そういうトピックスに関わる物理の研究分野もあるが、少なくとも私は圏論が研究で関わったことは一度もない。それでも、圏論という言葉は学生時代から何度となく聞いていたし、本も持っていた。普遍性を大事にした対象の捉え方として実は僕たちの研究動機に近いかもしれない、と気にもなっていた。ただ、本を斜め読みして分かるようなものではなく、きちんと勉強する機会がないままに時間が過ぎた。
 

 SGの企画を考える際、「学生時代の自分が、自分の研究を離れて参加したいと思えるものは何か」という視点から考えた。そこで浮かんだのが圏論である。文献を調べると「自然科学者のための圏論」という本が出ていた。できる限り分野外の人にも理解してもらおうという意欲が分かる本だったので、これを読むなら何とかできるかもしれない、と思った。
 

 実際、文を追うことはできるのだが、それが何を言っていることになっているのか、しっくりこないことが多かった。そこで数学教員からあの手この手で説明をしてもらい、まぁ、分かった気になることが週に1回あれば楽しいじゃないか、という感じで回を重ねていった。
 

 今のところ、圏論が何たるかは、僕はまだほとんど分かっていない。「普段使っていない頭の使い方をする」という頭の体操を放課後のサークル活動として毎週やっているような感じだった。忙しいときには参加しにいくのが時間的に辛いときもあったけれど、参加すればいつも楽しかった。こういうのも何となくサークル活動に似ているかもしれない。学部生から教員まで幅広く参加していたが、学部生の方が僕より理解していたこともあるかと思う。普段のゼミでは絶対にありえないことである。
 

 はっきりした目的はないし、共同研究を狙っているわけでもない。何となく勉強したいものを好奇心駆動で勉強する。学生時代の僕がそうあったことを「MACSの企画」としてやっている。この先どのように展開していくのかは分からない。もう少しだけ、ゆるりとした頭の体操的なことは続けたい。そして、こういう普通でないところから、「何か」が出てくればもっと楽しくなるだろう。ときどき、その「何か」のことを考えることもあるけど、意識するとダメなことは経験上知っているので、当面、目先のことだけみて関わっていこう。
 

代表教員:佐々 真一(物理学・宇宙物理学専攻)
 

参加メンバー

氏名 職名・学年 所属
佐々 真一(代表教員) 教授 物理学・宇宙物理学専攻
岸本 大祐 准教授 数学・数理解析専攻
高田 彰二 教授 生物科学専攻
山田 道夫 教授 数理解析研究所
石塚 裕大 MACS特定助教 数学・数理解析専攻
太田 洋輝 MACS特定助教 物理学・宇宙物理学専攻
久保 進太郎 M2 生物科学専攻
松田 祥伸 M2 工学研究科 電子専攻
井上 篤生 M1 物理学・宇宙物理学専攻
久保 尚敬 M1 物理学・宇宙物理学専攻
八角 繁男 M1 物理学・宇宙物理学専攻
小林 健生 B4 理学部
今村 悠希 B2 理学部
田中 敬也 B1 理学部

 


[SG4]柔らかなデータ

参加メンバー

氏名 職名・学年 所属
栗田 光樹夫(代表教員) 准教授 物理学・宇宙物理学専攻
長田 哲也 教授 物理学・宇宙物理学専攻
Karel Svadlenka 准教授 数学・数理解析専攻
石塚 裕大 MACS特定助教 数学・数理解析専攻
石井 遊哉 M2 物理学・宇宙物理学専攻
浅倉 祥文 M1 生命科学研究科
今西 萌仁加 M1 物理学・宇宙物理学専攻

 


[SG5]生命現象に潜む階層を横断する数理的原理の探求

参加メンバー

氏名 職名・学年 所属
藤 定義(代表教員) 准教授 物理学・宇宙物理学専攻
小山 時隆 准教授 生物科学専攻
山田 道夫 教授 数理解析研究所
松本 剛 助教 物理学・宇宙物理学専攻
市川 正敏 講師 物理学・宇宙物理学専攻
高瀬 悠太 MACS特定助教 生物科学専攻
岡田 全朗 D4 生物科学専攻
大村 拓也 D2 物理学・宇宙物理学専攻
蛭田 佳樹 D1 物理学・宇宙物理学専攻
幕田 将宏 D1 物理学・宇宙物理学専攻
石川 寿雄 M2 数学・数理解析専攻
久保 進太郎 M2 生物科学専攻
上野 賢也 M1 生物科学専攻
荻田 豪士 M1 生物科学専攻
岸 達郎 M1 物理学・宇宙物理学専攻
荻田 豪士 M1 生物科学専攻
小林 沙織 M1 物理学・宇宙物理学専攻
佐藤 道矩 M1 物理学・宇宙物理学専攻
磯田 珠奈子 B4 理学部
中澤 詩風 B4 理学部
平泉 真生 B4 理学部

 


[SG6]神経回路による情報処理と学習の数理

活動報告

 脳内の神経回路内により様々な情報処理と学習が行われ、記憶が成立する。いかなるしくみにより、効率の良い高度の学習が成立しているか、その仕組みを神経科学知見に基づき数理科学を用いて統合的に理解するため異分野情報交換を行った。神経回路が規則的で単純な小脳による運動学習を取り上げて、情報処理・学習の神経回路モデルを学ぶこととし、小脳神経回路モデル研究の古典である(D. Marr. A theory of cerebellar cortex. Journal of Physiology. 1969, 202, 473-470.)を輪読した。小脳皮質神経回路がどのようにはたらいて、運動学習が成立しているかを考察した論文である。この論文の予測のいくつかは、その後の研究により否定されるが、著者が提唱した仮説は小脳神経回路の作動原理の本質的理解に大きな寄与をし、その後の小脳研究の方向性を定めた。
 

その後、小脳神経回路の数理モデルを作成して動物実験の結果をシミュレートした論文(稲垣圭一郎、平田豊、小脳神経回路網を陽に記述した前庭動眼反射モデル、電子情報通信学会論文誌D、2007, J90, 1293-1304)も読み、神経回路に関する数理解析の一例を学んだ。また、異分野の研究者・学生間で共通の理解を深化させるために、神経科学の基礎に関する講義と議論も行った。
 

代表教員:平野 丈夫(生物科学専攻)
 

参加メンバー

氏名 職名・学年 所属
平野 丈夫(代表教員) 教授(代表教員) 生物科学専攻
篠本 滋 准教授 物理学・宇宙物理学専攻
國府 寛司 教授 数学・数理解析専攻
加藤 毅 教授 数学・数理解析専攻
太田 洋輝 MACS特定助教 物理学・宇宙物理学専攻
新谷 俊了 D3 物理学・宇宙物理学専攻
舩橋 潤一郎 D2 生物科学専攻
井下 拓真 M2 生物科学専攻
延山 知弘 M2 化学専攻
藤田 和樹 M1 物理学・宇宙物理学専攻
池田 麻奈美 B4 理学部
大木 圭佑 B4 理学部
永井 颯 B3 医学部
大和 勇輝 B2 医学部

 


[SG7]自然科学における統計サンプリング:数理から実践まで

活動報告

 2016年度MACS-SG7「自然科学における統計サンプリング:数理から実践まで」では、主に「計算統計Ⅱ ”マルコフ連鎖モンテカルロ法とその周辺” 岩波書店」の輪講を行い、マルコフ連鎖モンテカルロ法の基礎を学んだ。輪講では、最初は、参加者の専攻が異なる(化学、生物科学、地学、物理学、工学)せいか、議論の進行にとまどいも見られたが、回を重ねるごとに議論が活発になっていき、最終的には、週一回このような普段の研究活動とは違う思考ができる機会は貴重であるという声が多かった。また、大関真之氏(東北大学)、福島孝治氏(東京大学)、粟津暁紀氏(広島大学)をセミナー講演者として招き、マルコフ連鎖モンテカルロ法に関連する最前線の研究 (それぞれ、機会学習、統計サンプリング、生物データ解析)を紹介していただいた。このようにわずか半年程度で、参加者自身の専門分野から離れた研究の基礎から最前線まで概観できたことは有意義な経験になったと思う。時間の都合上、実践的な活動には至らなかったが、それは2017年度MACS-SGの一つとして引き継がれる形になる。
 

代表教員:高田 彰二(生物科学専攻)
 

参加メンバー

氏名 職名・学年 所属
高田 彰二(代表教員) 教授(代表教員) 生物科学専攻
林 重彦 教授 化学専攻
佐々 真一 教授 物理学・宇宙物理学専攻
七田 芳則 教授 生物科学専攻
杉山 弘 教授 化学専攻
太田 洋輝 MACS特定助教 物理学・宇宙物理学専攻
井倉 毅 准教授 放射線生物研究センター 突然変異機構研究部門
古谷 寛治 講師 放射線生物研究センター・放射線システム生物学部門
岡崎 智久 D2 地球惑星科学専攻
小山 糧 M1 化学専攻
加藤 傑 M1 生物科学専攻
金曽 将弘 M1 化学専攻
長岡 仁 M1 化学専攻
新稲 亮 M1 生物科学専攻

 


[SG8]生き物の“かたち”を数理で探る

活動報告

 本SGでは、生き物の体づくりや器官形成の原理を数理的に理解することを目指し、C.Tabin 他による "On the growth and form of the gut (Nature 2011)” の輪読およびニワトリ胚の観察実習を行った。この論文は、腸の形態形成のしくみを、発生生物学的解析、弾性体の物理学、数理シミュレーションなどを組み合わせて解析した興味深い論文である。輪読では、参加学生達(生物科学専攻6名、物理学専攻3名、数学専攻1名、生命科学科1名)が順番に発表し、論文を深く理解できた上に、専攻の枠を超えた交流を行うことができた。また、ニワトリ胚の観察実習では、本物のニワトリ胚の腸発生に触れることで、論文を読むだけではわからなかったことを理解したり、新たな疑問を思いついたりしていた。中でも特に、物理学専攻や数学専攻の学生達は強い刺激を受けたようだ。本SGの最終回では、立命館大学理工学部物理科学科の和田浩史氏を招聘し、セミナーを行った。生物をかたちづくる力の法則について、複合体の力学を中心とした最新のトピックを説明して頂き、参加者全員で熱心な議論を繰り広げた。
 

代表教員:高橋 淑子(生物科学専攻)
 

参加メンバー

氏名 職名・学年 所属
高橋 淑子(代表教員) 教授 生物科学専攻
國府 寛司 教授 数学・数理解析専攻
荒木 武昭 准教授 物理学・宇宙物理学専攻
高瀬 悠太 MACS特定助教 生物科学専攻
清水 将裕 D2 生物科学専攻
草場 哲 D1 物理学・宇宙物理学専攻
浅倉 祥文 M1 生命科学研究科
清水 雄貴 M1 数学・数理解析専攻
谷口 柊平 M1 物理学・宇宙物理学専攻
平泉 真生 B4 理学部
赤岩 孝憲 B3 理学部
田中 祥貴 B3 理学部
西谷 真知 B3 理学部
林 大寿 B3 理学部